銀行融資に必要な書類のうち、銀行が一番見るのが決算書です。
過去3期分の決算書を提出する必要があります。
そして銀行は決算書の下記のようなポイントをチェックしています。
売上・利益の減少
誰しもうまくいっていない会社にお金を貸したくはありません。
でも、苦しいからこそ借りたくなるのがお金です。
ですので、まずは自分の会社の現状をよく把握し、
事前に対策を練ることが必要です。
もしない隠れた費用が隠れてしまっているかもしれません。
貸付金が多い
実は銀行は売上・利益だけをみているわけではありません。
そこに問題がなくても、貸付金が多い場合、
融資を断られることもあるのです。
たとえば3期に渡って同じ額の貸付金があれば
貸し倒れだと判断される場合もあります。
もどってこない貸付金は資産であって資産でありませんので、
融資の際には悪印象を与えてしまいます。
まずは貸付金があれば返してもらうようにしてください。
役員への貸付も同様です。
仮払金が多い
仮払金は銀行は嫌いな勘定科目です。
仮払いとは本来支払った時にはどのように処理すればよいかわからないので、
とりあえず一時的に仮払いとしておくだけの処理であって、
それが長期間残るのはおかしいのです。
不適切な仮払い(特に役員貸付金)は
すぐに処理するようにしましょう。
借入金が減っていない
借入金があることは会社を経営することにおいて
決して悪いことではありません。
まさに銀行融資は新たな借入金をつくるものなのです。
会社経営においては、借金なくしては事業拡大はありえません。
ただ、借入金があったとしても、
その残高が何年も変わっていないケースはよくありません。
借金をしたが、事業が大きくする事ができないでいると思われてしまいます。
当然ですが、返済の目処がたっていないような借入金がある場合、
銀行は「お金を貸しても、事業につかうのではなく、このお金で返済するだけかも」
と警戒されてしまうでしょう。
そのようにならないためにも、
きっちりとお金は返済するようにしましょう。
一括でなくても、コツコツと毎月返済できていれば
借入金は問題ではありません。
役員報酬が少なすぎる
少なすぎる役員報酬もよくありません。
「利益が出てないから役員報酬が低いのでは?」
と思われるからです。
できれば最低でも500万円以上
できることなら1000万円以上の報酬にしましょう。
売掛金が増えている
売上が増えるのは良いのは当たり前ですが、
売掛金は少ないほうがよいのです。
売上が立ってから一定期間してから
代金が支払われるのが売掛金です。
すぐに入金があって売掛金が消えれば問題ありませんが、
いつまでも売掛金が残っていて減らないということは入金が遅れている可能性があり、
銀行は「売掛金が不良債権化しているのでは」と心配になるわけです。
もし支払いの遅れがみつかったら、
すぐに取引先相手に連絡をして支払いをお願いしましょう。
直ぐに支払って頂けない場合、分割なども視野に入れて
今後のことを話し合ってください。
また新たな取引先が出た場合、なるべく掛取引は応じないという対処をとるか、
支払いサイクルを短縮してもらう様にお願いしましょう。
これらがすべてではありませんが、
概ね銀行は決算書のこのようなポイントをみていますので、
自分の会社の決算書がこれらに当てはまっていないかよくチェックして、
次回の決算書はこれらのポイントがクリアになっているようにしましょう。
そうすれば銀行融資に有利に働くはずです!